肝臓がんの治療法と生存率

肝がんの生存率

 

現在、肝がんやその他のがんの治療継続中の方はもちろんですが、治療後の経過観察中の方もいらっしゃるでしょう。そういった方達の中には、がんの生存率で用いられる「5年生存率」について気にしている方もいるかもしれません。

 

肝がんの場合、肝臓から発病したがんと、他の臓器などから転移してきたがんによって生存率に大きな差があります。
肝臓から発病した肝がんの場合、肝がん患者の多くが「肝細胞がん」だと言われています。

 

このタイプの場合の治療後の5年生存率は50%程度となっていて、肝がんの病巣を切除する「切除手術」では約50%の生存率で、がんの組織を壊死させるという「エタノール注入療法」では、約40%の生存率というようになっているそうです。

 

この数値を見ると、とても不安を覚えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、肝がんの治療で用いられる「生体肝移植」の場合、その確率はかなりの違いを見せます。
4年間生存できる確率は約85%と言われているのです。
その一方、他の臓器などから転移してきた「転移性肝がん」の場合、残念ながら生存率はあまりよくありません。

 

その理由は、ピンとくる方もいるかもしれませんが、肝がんを起こすような転移があるということは、転移の元となったがんがそれだけ進行している状態にあるからです。
この数値はあくまでも統計的なものです。
実際には、術後に完全に回復して寿命を迎えた方もいらっしゃいますから、そうなるためにも、術後の検査は欠かさないようにすることが大切です。